2022
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プレゼンで最も重要なパートとは?
提案書と提案プレゼンにおいて、最も大きな違いはどこでしょうか?
それは「質疑応答」です。
なぜなら、提案書は「一方通行」ですが、提案プレゼンは「双方向」だからです。
ベンダーは、必ずしも期待通りに説明してくれるとは限りません。評価書の答え合わせで「空欄」が埋まるとも限りません。
そのため、こちらが知りたい情報が不足していれば「質問」をして、評価を埋めていくことになります。
プロジェクトマネージャーに何を質問するか?
まずはプロジェクトマネージャーへの質問となりますが、要は「採用面接」のようなものです。面接の時にそうであるように、プロジェクトマネージャーの過去の経歴を掘り下げていきます。
「このプロジェクトの詳細を教えてください」
「一番苦労したプロジェクトはどれですか?」
「どんな課題があって、どのような手を打って解決しましたか?」
「あなたの具体的な役割は?」
「部門間で板ばさみになって、どう対応しましたか?」
「当初の予算、スケジュールに対して、実績はどうでしたか?」
これらの質問に対して、回答がスラスラ出てくるようでしたら、それなりに当事者としてやってきたことが分かります。
逆に、言葉に詰まりながら
「昔のことなのでもう覚えていません」
「細かいことは別のメンバーが担当した」
「後ほど回答でもよいですか?」
「ちょっと確認しないと即答できません」
と逃げたり、
「どれとかはないですね」
「全部ですね」
「どれもいろいろあって大変でした」
と抽象論に終始したりすると、急に暗雲が立ち込めます。
その場合は「もう少し具体的に教えてもらえますか?」と追及していきます。
追及するのは当たり前
相手が困っているのに追求していくのは、少し気がひけるかもしれません。
しかし、プロジェクトには「社運」がかかっているのです。大事なプロジェクトでプロジェクトマネージャーを任せようとしているのに、ここで変に遠慮するのは違います。遠慮することで、会社全体に迷惑をかけたり、不利益を被ったりするわけにはいきません。
「言い方」には配慮は必要ですが、そのプロジェクトマネージャーが「ホンモノ」かはきちんと確認をしていきます。
プロジェクトマネージャーも経歴に対する「カンニングペーパー」は用意しているはずです。そのため、最初はつつがなく答えます。その答えにたいして、どんどん質問をかぶせることで「カンペ」から逸れていきます。
本人の「考え」や「信念」にふれるような質問を繰り出し、次第に内側にある「本性」を引き出します。棒読みの回答ではなく、「アドリブ」で本人がひねり出してくる言葉の方が、その人を物語ります。
プロジェクトマネージャーの「心のガード」が解けてきたら、私は例えば次のような質問を出してみます。
「要件定義後に再見積もりをしたら、だいたい金額がはね上がるじゃないですか?それを防ぎたいんですよね。それを防ぐためにはどうすればいいのでしょうか?」
「プロジェクトの後半で『仕様変更』がどうかで揉めることもあると思います。その場合に○○さんは、どのように対処されていますか?」
「移行ってメチャクチャ大変じゃないですか。現行システムは20年以上稼働していて、イレギュラーなデータもたくさん出てきます。どうやれば移行を問題なく進められますか?」
これらに「正解」があるわけではありません。その回答にプロジェクトマネージャーとしての「信念」や「経験」がどう表れてくるかを見ています。
さらに業務知識も確認してみる
また、そのプロジェクトに業界の高い専門性が求められるのであれば、次のような質問をしてみます。
「ウチの業態に近しいプロジェクトはどれですか?またどんな内容でしたか?」
「業界固有の○○○の問題にはどう対応したのですか?」
その業界に求められる「業務知識」をプロジェクトマネージャーが持っているのであれば、これほど心強いことはありません。
同じ質問を各ベンダーのプロジェクトマネージャーに行い「アップル to アップル」で回答を並べます。すると「PMの業務知識」という評価項目を相対評価することができます。
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