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インタビューに答えていただいた方
株式会社ビジョナリーホールディングスのIT事業部の佐藤様にインタビューを実施しました。
今回、IT戦略を策定するにあたり、策定の苦労や情シスの課題・展望について、率直なコメントをいただきました。
IT事業部 マネージングディレクター
佐藤真也 様
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インタビュー
- まず、貴社の事業内容を教えてください
- 当社は、眼鏡、コンタクトレンズ及び付属品、補聴器等の販売事業を展開しており、小売チェーン「メガネスーパー」の運営等を行っています。
- 御社ならではの基幹システムの難しさを教えてください
- 取り扱っている商材がメガネ、コンタクト、補聴器であり、世の中にフィットするパッケージシステムがありません。そのため、フルスクラッチ開発でシステムを構築してきました。
さらに、M&Aや当社独自の「ハイパー保証プレミアム」や「コンタクトレンズ定期便」などに対応するために、継ぎ足し継ぎ足しで構築してきました。そのため、全体最適化されていないシステムになっていました。
- IT戦略について聞かせてください。IT戦略を作る上で直面した課題や苦労は何でしたか?
- 当時のIT事業部は、経営層や事業部門から依頼があった「こうしたい」を実現することとヘルプデスクを含む保守業務をメインとした部署であったので、自分たちで戦略を考えたことがありませんでした。
そういった過去の背景もあり「どのようにIT戦略を立てていけばいいのか?」がそもそも分からない状況からスタートしたため、苦労しました。
- その課題を克服するための特別なアプローチや工夫はありましたか?
- 自力で無理してやろうとはせず、社外専門家を有効活用して克服しようと考えました。
以前に田村さんの本を読んだこともあり、情シスコンサルティングさんにお願いしました。 - 今後のIT戦略において挑戦したい領域やテーマがあれば教えてください
- まず、RPAやローコード開発を活用し、業務の自動化や省力化を考えています。
また、現在はオンプレミスサーバーが多いのですが、クラウド化を進めていき、会社全体の業務改革を行いたいと考えています。
クラウド化に伴い、情報セキュリティ強化も必要だと考えており、並行して進めていきたいと思います。 - さて、次にIT事業部について聞いてみたいと思います。現在のIT事業部の強みや独自性について教えてください
- 当社のIT事業部事業部は、目の前で起きたトラブルや突発的に起きた課題を解決する力はあります。元々店舗で働いていた人間を招き入れたり、事業部門や店舗との交流も多かったので、IT部門にしては「業務知識」があるのも強みだと思います。
- 現在のIT事業部の取り組みとして、特に成果を挙げている部分はどこですか?
- わかりやすく成果が出ているという意味だと、デジタルツール整備による業務改善です。
昔は、社内メールやチャット、テレビ会議などの各種ツールが乱立しており、社内の効率性の悪さだけではなく、セキュリティ上のリスクもありました。それらツールを全社統一し、現在では運用しています。 - IT事業部ならではの苦労や難しい点というのは、どこにありますか?
- システム障害が起きたとき、全社における影響度が大きいので、ホッとする間がないことです。ITやシステムは動いて当たり前だと思われているため、少しでも障害が発生すると、最優先での対応に追われ、とても大変です。
また、ITの定義が広いので、ITに関連した問い合わせが非常に多いことです。毎日、問い合わせが絶えず、工数がとられてしまっています。
- IT事業部にとって、システム開発や導入では、何を重視されていますか?
- システムにおいては、「要件」を満たせるかどうかと「拡張性」があるかを重視しています。ベンダーにおいては、長期に渡って共に成長していける「良きパートナー」となり得るかを重視しております。
- IT事業部として、外部人材やベンダーとの関係性はどのように考えていますか?
- 外部人材やベンダーの方々は、共にゴールを目指すパートナーであり仲間だと考えています。これからも良い関係を続けていけたらと思います。
- 最後に、IT事業部としての今後の展望を教えてください
- IT事業部が「経営」と「業務」と「IT」をつなぐ架け橋となり、ITを活用して全社横断のビジネス変革を推進する役割を果たしていきたいと思います!
- 本日は貴重なお話しを聞けて、とても参考になりました。ありがとうございました!!
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